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大阪芸術大学の「実験ドーム」が evalaによるディレクションのもと、最新鋭の立体音響システムを備え大規模リニューアル!総合的に“空間音響”を学べる世界最先端の学習環境へ

2022.04.01

自らの制作のあり方を“空間的作曲”と表現し、新たな聴覚体験を創出するプロジェクト”See by Your Ears”を主宰するサウンドアーティストevala。2021年度より大阪芸術大学・音楽学科の客員教授に就任し、次世代育成にむけた教育活動に注力しています。

大阪芸術大学は、1960年代後半にNHK電子音楽スタジオに携わる教授陣が、日本の大学で初めて電子音楽スタジオを設立し、電子音楽や音響工学を専門に学べるコースを設置した歴史があり、音楽分野において強みを持つ芸術大学です。1981年、新たな表現を探求するために芸術情報センターに建設されたのが、「実験ドーム」と呼ばれる半球型サラウンドシアターであり、常に最先端の音楽・映像を追求してきました。

このたび「実験ドーム」が、evalaによる総合ディレクションのもと、株式会社アコースティックフィールドによる音響システム設計、日本音響エンジニアリング株式会社による音響施工によって、設立当時のユニークな思想や建築機構を継承しながら、世界最先端の立体音響システムを備え、制作・実演・配信から技術そのものまでを総合的に学ぶことができる施設として生まれ変わります。

最先端の立体音響システムに加え、今後は映像・照明も最新システムにアップデートを予定。「実験ドーム」から世界最先端の視聴覚体験を発信していきます。

また2022年度には、evalaが「実験ドーム」で新作制作を行い、そのプロセスを音楽学科の学生に公開。間近に作品制作を学べる”実践体験型授業”を行います。

4月13日(水)には、メディアの方々に向けた新・実験ドームの完成披露会を開催します。
新しくなった実験ドームの見学ツアーや、evalaの空間音響作品を体験頂けます。
>>詳しくはこちらから


【リニューアル内容】

①実験ドームが17.4chサラウンドシステムへ!創設当初の機構を最大限活用し、ドーム型環境において極めて高い空間表現が可能に
空間音響の理想の再生環境とされる”360度全球サラウンド空間”を追求したスピーカーシステムを採用。空間に対し多すぎず少なすぎず、床下を含む17台のスピーカーを均等配置し、4つのサブウーファーを導入しました。床面カーペットも刷新し吸音率を高め、上層のスピーカーからの床反射を軽減したことにより、均一でバランスの取れた立体音場を作れる空間となりました。

②ドームに隣接するプレビュールームが、空間音響制作の理想的かつ柔軟性の高いシステムを採用した8+2.1ch制作スタジオへ!
”360度全球サラウンド空間”に対応する均等なスピーカー配置で、最もch数が少ない8chキューブスピーカー配置を採用し、より没入感の高い立体音場を生成する環境を整備。さらに一般的な2chのスピーカーとサブウーファーを組み合わせ8+2.1chとしました。また床面・天井・カーテン・什器も新しくし、スタイリッシュな内装となりました。

③スピーカーの数・配置が異なる環境でも、同じ空間音響作品の再生が可能に
これまでは、空間音響作品はスピーカーの数や配置が同じ環境でなければ制作・再生することはできませんでしたが、制作-発表-配信までをカバーする音響プログラム/システムを設計・導入し、大学施設内で柔軟に制作できる環境を整備しました。

④実験ドームから空間音響作品を世界へ発信
空間音響をバイノーラル化する「HPL」技術を採用し、配信側に特別な設備や、受け手側に特別な音響機器を用意しなくとも、従来の2chステレオデータで作品を広く配信が可能となりました。

<空間音響(立体音響)とは>

最近では「空間オーディオ」や「イマーシブオーディオ」という空間音響のキーワードを耳にする機会が増えています。世界を牽引する企業であるAppleやSonyも注目する*「空間音響」とは、360度あらゆる方向からの音の到来や遠近感までも表現した音響のことをいい、音楽や動画を視聴した時に、あたかもその場所にいるかのように、自分のまわりに音が広がって聴こえる体験ができます。

これまでは、耳の個数に合わせ左右2チャンネル出音の単純なしくみで良い音楽体験を作ろうとしていましたが、現実空間は音響反射が複雑であり、それでは限界がありました。そのため、「空間音響」へのアップグレードが各方面でなされています。

最近では360度・全球のサラウンドを目指す潮流がありますが、総合ディレクションを行ったevalaは、この流れより10年近く先駆けて360度・全球の空間音響作品を発表し続けています。

*2021年5月 Apple Musicにドルビーアトモスによる空間オーディオの導入を発表
*2021年10月 Sonyは「360 Reality Audio(360RA)」を楽しめる環境を広げるべく、対応機器の拡大や対応楽曲の拡充などを加速させると発表 

【Credit】

■総合ディレクター​​

evala
音楽家、サウンドアーティスト。 大阪芸術大学音楽学科・客員教授。
新たな聴覚体験を創出するプロジェクト「See by Your Ears」主宰。立体音響システムを駆使し、独自の“空間的作曲”によって、先鋭的な作品を国内外で発表。2020年完全な暗闇の中で体験する音だけの映画、インビジブル・シネマ『Sea, See, She – まだ見ぬ君へ』をスパイラルホール(東京・表参道)にて世界初上映し、文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞を受賞。2021年1月にリリースした空間音響アルバム『聴象発景 in Rittor Base – HPL ver』が、国際賞プリ・アルスエレクトロニカ2021 Digital Musics & Sound Art部門において、栄誉賞を受賞。現在公開中のインスタレーション作品に『-a』(東京 21_21 DESIGN SIGHT / 2022年5月22日まで)
https://evala.jp
https://seebyyourears.jp

■音響システム設計

株式会社アコースティックフィールド

2007年設立。R&Dとエンタテインメントの両分野に高品位な立体音響技術を提供するイノベーションカンパニー。サウンドアーティストevalaのプロジェクト「See by Your Ears」テクニカルディレクターであるサウンドエンジニア久保二朗が代表を務める。
現在まで立体音響を中心とする多くの特殊音響システム開発やコンサルティングを行い、その豊富な経験を軸に、サウンドアーティストの立体音響による音楽制作やインスタレーションを技術面からサポートしている。2014年、ヘッドフォンおよびイヤフォンでの音楽リスニングに特化した高音質バイノーラルプロセッシング技術「HPL」を発表。音楽制作の他、放送および配信での普及を目指す。
https://www.acousticfield.jp/

■音響施工

日本音響エンジニアリング株式会社

1972年設立。半世紀の歴史を誇る、日本の建築音響のパイオニア。
徹底した音へのこだわりと情熱をベースに高度な技術・開発力を蓄積し、テレビ局、ラジオ局をはじめとする多くのスタジオの音響設計・施工管理において豊富な実績を築く。さらに時代の要請に呼応して独自の計測技術を次々と開発し、その高い技術力は、音響計測、建築音響、航空機騒音、騒音対策など、様々な領域で成果を上げている。
https://www.noe.co.jp/

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