如何に世界が脆いか。evalaさんは、Maxwellの悪魔である。 自分は自分をコントロールしていると思っている。いや、そう思わなければ、街を歩くこともできないし、いわんや、科学的な創造の仕事も手につかない。世界は、物理法則が支配している。その法則の世界に入るためには、まず自分の偏見に基づく感覚を遮断し、世界を客観視する必要がある。そのためには、体の周りを分厚い外殻で囲って、外からやってくる刺激に、その外殻が即座に対応して、守ってくれるようにする。外殻はコンクリートのように硬く、「自分」というものはその中から全てをコントロールして、外で起こる反応を、ただ、眺めて楽しんでいる。そして時折、殻越しに、外を突っつく。 evalaさんは外殻のなかに、土足で踏み込んでくる。背後からチャックを開けるし、ストローで息を吹き込むし、水でびしょ濡れにしてくれる。その時初めて、自分で作り上げてきた外殻がまぼろしであり、感覚はMaxwellの悪魔のように簡単に物理法則を超えてしまうということがわかるのだ。世界が非常に脆いことを知るのだ。 うん、evalaさんは僕の殻の中に入ってきたのではないかもしれない。僕を殻から出してくれたのかもしれない。こんなに簡単に出られるのだよ、外は。一緒に行こうよ、外に。そう言ってくれたのだろうか。 そして、外は、僕の知る外ではない。僕が把握する外ではない。そこに、殻なしで出て行くのは、物理学者として世界を物理学で見ようとしてきた人生を捨てて、出て行くのである。いや、人生そのものが殻である。 外に行けない。いくらevalaさんが誘っても、ダメだ。ただ、外があるということを知ることは、つまり、evalaさんに外の世界を少しだけ教えてもらうことは、科学の先の可能性をちらりと見るようなものだ。科学の作業は、自分なりに殻を書き換えていくことであるから、科学者として少しずつ進んでいく望みを増強してくれるものがevalaさんであることは。疑いない。たしかに、evalaさんはMaxwellの悪魔の一人であろう。 外の世界は無限の高次元である。人間はその中に、4次元時空という殻を構築した。そして、殻の表面に、場の量子論を構築した。。はみ出すことは、はみ出せる人だけが、許されている。Maxwellの悪魔のように。
橋本幸士(大阪大学 教授/理論物理学、ひも理論)


Before words, there exists music. The time began. We will be all ears for the whisper of new invisble life. Dance on the new reality.

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